バックロードホーン 気ままに一言
オークション出品作、製造開始のお知らせ。 - 渡辺章
2024/08/27 (Tue) 12:24:56
孟夏に伴い作業場所のエアコン使用の費用が僅かな利益を食ってしまい、場合によってはマイナスになる懸念から製造を中止致しておりましたが、残暑もおさまりつつある為、製造を開始致しました。
最初の出品は「FOSTEX FE103NV2専用バックロードホーンエンクロージャー ピアノブラック調バージョン 22200円」を予定しております。
また出品時期は、今月末又は来月初めになる予定でおりますので、宜しくお願い致します。
FE108-Solのエンクロージャー - MooToo
2024/10/11 (Fri) 18:24:13
お世話になっております。先日、FE108-Solのエンクロージャー製作に関しましてメールさせて頂きましたMooTooです。もしかするとメールが届いていないのかなとも思い、こちらからもご連絡させて頂きました。渡辺様の方でご対応頂けないようでしたら、他の製作者様を探す必要がありますので、可否だけでもご連絡頂けますと有難いです。
何卒よろしくお願い致します。
FE166NV・NV2専用バックロードホーンエンクロージャー - 石井俊三
2024/06/18 (Tue) 20:52:27
初めまして、この度標記の製品を購入させていただきました石井俊三と言います。宜しくお願い致します。
1 使用環境
マンションのリビング約20畳程度のライブ寄りの部屋、キッチンにも同ソースの音が聴けるようにJBL小型壁掛けスピーカーをサブで設置
2 使用器材
(1)購入するまで
アンプ マッキントッシュc40、ONKYO M5000r、CDプレーヤー YAMAHA cdx-2000、チューナー KENWOOD l-02t、スピーカー JBL 4311WXAアルニコ
(2)今回
購入したエンクロージャーにfe166nv2をセット
3 購入理由
JBLは良く鳴るが、低音のキレの悪さ高音の伸びがイマイチなので、バックロードホーンで改善を試みたかったため
4 良く聴くジャンル
ソースはCD、FM、TV
ジャンルはJAZZ、ロック、POPS、たまにクラシック
常態でFMは夕方から夜中までradio湘南聴きっぱなし
5 バックロードホーン歴
昔フォステクスBK-12を組み立て塗装、使用。自作で一度12センチユニット用のエンクロージャーを作成、ともにサブ的に使用していたが、JBL 4312B、YAMAHAテンモニに換装し、手放した。
バックロードホーンの音は土管のような音だと勘違いしていました。
6 その他の自作経験
主として12センチユニットのバスレフを5回くらい
現在残っている小型スピーカーはフルレンジ1発ハキハキした明るい音で手放せない。書斎で使用中
7 好みの音
鮮度があり、キレの良い音、ドンシャリ好きです。欲を言えば、さらにふくよかな温かみが有れば言うことなしです。
8 今回のエンクロージャー設置しての感想
先ずは製品の完成度の高さに脱帽、凄いです。この製品でこの価格、信じられないです。とても良いお買い物ができました。ありがとうございます。
音は、ネットワークを使っていない分、鮮度とキレがあり、高音の伸びもフルレンジなのにすごくあって大満足です。低音から高音までとてもフラットな感じがします。
低音の響き方は、乾いた軽い引き締まった低音かと思いきや、意外とふくよかな感じがします。大型ウーハーとは響きかたは違うけれど、ベースやドラムスがビシバシきて狙い通りです。16センチとはとても思えない素晴らしいエンクロージャーです。塗装もプロ並みですし、音も言うことなし、形もカッコ良いし、とても趣味で作成しているとは思えないです。また、値段設定がとてもお値打ち価格で、自分で作ったらとてもその値段ではできないと思いました。設計、部品購入、組み立て、塗装の手間隙考えたら20万円のに価値は軽くあると思いました。家内も音や形、とてもカッコ良いと大満足です。
会社化して渡辺ブランドを立ち上げて製品として販売したら良いのに、と思いました。
まだ、セッティングが完了したとは言えないですが、いろいろアンプを変えてみたり、もっと好みの音に近づくように試行錯誤してみたいと思います。
9 今後の希望
20センチ用のエンクロージャーを是非作ってください。
今のエンクロージャーで十分と言えば十分ですが、部屋の広さを考えるともう少し量感のある音が欲しいような気もします。
ユニットが大きくなると量感が増すのかどうかは良くわかりませんが、教えていただけると嬉しいです。宜しくお願い致します。
10 お礼
自作でも汎用品でもなかなかお気に入りのスピーカーに出会えない中、今回素晴らしい品質の製品に出会えてとても感謝しています。愛用させていただきます。本当にありがとうございました。
Re: FE166NV・NV2専用バックロードホーンエンクロージャー - 渡辺章
2024/06/18 (Tue) 22:45:13
石井 様
この度はFE166NV・NV2専用機のご落札、誠に有難う御座いました。
また格別のご評価を頂き、時間を掛けて試作機を完成させた労が報われました。
HPにも記載していますが、目指した音は「TANNOYのAutograph」です。
バックロードホーンに起こる様々な不具合を一つ一つ改善していくと、特に尖った癖が無くなり素直な特性になります。
クラシックからPOPS、電子音源まで、様々なソースを無難に熟すバックロードホーンが完成する訳です。
市販されている物や歴代の名機と言われるバックロードホーンでも、流石にここまでは突き詰めて設計する事は費用対効果や構造の難しさ等で出来なかったと思います。
「とにかく安価で良い音を・・・」と言うコンセプトで製作に着手した訳ですが、いくら音が良くてもメインのスピーカーとしてご使用される方にとっては見栄えも良く無ければ満足感は得られません。
と言う訳で、如何に安価に見栄えの良い外観に仕上げられるかを実現させたのがこのバックロードホーンです。
主な材料は針葉樹構造用合板ですが、節や木目の粗さが目立ち外板には使えません。(安価な割に密度もあり、音響的には悪くはない素材です)
そこで3mmのシナベニヤを圧着してオイルステインで着色後にクリアー塗装を施し外板に使用しています。
内部は木目の粗さが幸いして開口部から出て欲しくない中高音成分は音道内で吸収拡散され、開口部からの音圧を下げてしまう吸音材の量を減らす事が出来ました。
これは試作中に偶然発見した事で、ウッドショック以前に使っていたMDF材に比べて空気室内の吸音材の量を3割程度減らす事が出来ました。
「組み立て、塗装の手間隙考えたら20万円の価値は軽くある」って言われると流石に嬉しく思います。
実は以前にも同様の話があり、奥様に内緒で落札された方が「1本10万はするでしょうから、明日からのお小遣いは1年間は半額ネ」と言われたそうです。
「スピーカー1セット分をプラスしても全部で6万円ぐらい」と言っても信じてもらえず、落札の明細を見せてやっと納得してもらったそうで、小遣いの半額は回避されたそうです(^^♪
「渡辺ブランド」嬉しいお言葉ですが、流石に量産できる程のスペースや時間も取れないため、今の状態が精いっぱいと言ったところです。
20cmに関しては以前にも同様のご要望を頂きましたが、20cmクラスになるとユニットその物だけでも低域特性は良いので、出来損ないのバックロードホーンでもそこそこの音は出てしまいます。
逆に高域特性は著しく悪くなるため、スーパーツイーターの追加は必須となるため、エンクロージャーが安価に造れたとしてもユニット代で高額になり、「安価で良い音を・・・」と言うコンセプトに外れてしまうため16cm止まりが最適ではないかと思っています。
今回取り付けたFE166NV2ユニットは新品だと思いますが、エージングには概ね50~100時間程の時間を要します。
聴かれるソースや音量でも違いますが、エージング終了に近づくと低域が安定し、その後の変化は小さいですが小音量でも低域が出やすくなる傾向です。
この音の変化も是非楽しんでみて下さい。
疑問や質問等あれば、遠慮なくお問い合わせ下さい。
音が安定した頃にでも試聴レポート等、頂けたら幸いです。
この度はご落札、誠に有難う御座いました。
渡辺
Re: Re: FE166NV・NV2専用バックロードホーンエンクロージャー - 石井俊三
2024/07/24 (Wed) 20:46:44
渡辺 さま
製作の過程などまた、特性など記述していただきありがとうございました。毎日毎日たくさんこのスピーカーで聴いています。エージング⁇完了したと思われますので、安定した音の感想を書きますね。
先ずは、アンプをいろいろ変えてみた結果、なんと中華アンプの組み合わせが最強でした。ノブサウンドのプリアンプと、ノブサウンドのプリメインアンプを2台、パワーアンプとして繋ぎ、邪道ではありますが、それぞれのトーンコントロールで低音中音を上げています。
信じられないような低音が出ています。臨場感溢れて量感もあり、地を這うような音が出ます。それでいて高音もクリアです。
先日、妻の友人2人が音を聴きに遊びに来てくれました。バンドのキーボードを演奏する方です。音の迫力にぶっ飛んでいました。ずっと音楽を夜遅くまで聴いてくれて、離れられないと言っていました。また、他の部屋のそれぞれ異なるシステムの音と比較して、やはりこのバックロードホーンの音が1番好きだと言ってくれました。
もちろん、私も家内もです。ソフトによって(録音状態によって)聞こえ方は差異はありますが、洋楽も邦楽も、部屋中が音で包み込まれるような感じで、本当に幸せです。
因みに家内はユーロビート、ディスコソングをガンガンかけて踊っています。大満足だと言っております。
音が安定した感想をとりあえず書きました。
感謝感謝です。
また、音の変化があったら書きますね。
レポート有難う御座いました - 渡辺章
2024/07/24 (Wed) 22:29:13
石井 様
エージング後のレポート、有難う御座いました。
ここ数年の中華アンプの進歩は目覚ましくて、国産メーカーのミドルクラスのアンプの性能を軽く上回る物が沢山発売されている様です。
アンプの音の違いはダンピングファクターによるものとされていますが、国産メーカーのハイエンドクラスのアンプ以外は価格を抑えるために普及版の部品を使っており、入力側のカップリングコンデンサー等の部品も含め経年劣化は避けられないと思います。
とは言え音としては十分に満足いくレベルは保っているはずですが、価格的に製造コストの安価な中華製には意外とハイエンドの部品が使われている物が多く、聴き比べると中華製に軍配が上がる事も少なく無いと思います。
石井様も聴き比べて初めて音の差に気が付かれたのではないでしょうか?
トーンコントロールやグライコで好みの音を作れるのは、FE166NV2専用機が比較的フラットになる様なチューニングが出来た事とユニット自体の能率の良さが効いているのだと思います。
社会人になった頃に手に入れたパイオニアの30cmウーハー3ウエイバスレフは、クラブミュージック等のボコボコ低音をトーンコントロールで更に上げると籠った感じでとてもホールで聴く音とは異質のものとなってしまいました。
立ち上がりの良いバスドラのアタック音はバックロードホーンでないとなかなか再生は難しい様です。
皆さんに喜んで頂いて、苦労して設計し試作を繰り返した甲斐がありました。
真夜中に小音量で聴くジャズも良いものですので、そんな聴き方も是非に試してみて下さい。
貴重なお時間を裂いて頂いてのレポート、本当に有難う御座いました。
今後とも宜しくお願い致します。
ユーロビート好みの奥様にも宜しくお伝え下さい。
暑い日が続いています。
熱中症等体調管理に気を配らなくてはならない昨今、どうぞ体調を崩さぬ様ご自愛下さい。
渡辺
良い音ってどんな音?読みました。 - 菅野
2024/06/20 (Thu) 20:04:41
大変気に入ってくれた方がおり、私も喜んでおります。
渡辺様の自論を読ませていただきました。別なユニットがどう聴こえるか、ですね。私は耳に負担をかけない程度で、例えれば携帯の呼び出し音が聞こえる程度です。
これ以上耳をわるくせず死ぬまで音楽に浸りたいと考えております。夜にこうして冷茶と共に聴くのが最高です。」
Re: 良い音ってどんな音?読みました。 - 渡辺章
2024/06/20 (Thu) 21:22:42
FE166NV・NV2専用機、おかげさまで多くの皆様からご好評を頂き、嬉しく思っています。
「良い音ってどんな音?」お読み頂き有難う御座いました。
音に限らず物の善し悪しは比べる対象が無いとダメなんですよね。
話は変わりますが人間の耳って不思議な物なんです。
一般的には年齢とともに高域が聴こえ難くなる傾向で、私もご多分に漏れず12KHzは厳しい年齢です。
そんな訳で、「どうせ聴こえないんだからスーパーツイーターなんて不要ダ・・・」なんて思っていました。
ところが人間が聴こえないはずの超音波(20KHz越え)を含む音源を被検者に聴かせると、脳波のα波が主に後頭部に増加しリラックス効果をもたらすと言う論文が有ると言う事で、認識を変えなければならないと思いました。
一般的には年齢とともに高域が聴こえ難くなる傾向で、私もご多分に漏れず12KHzは厳しい年齢です。
そんな訳で、「どうせ聴こえないんだからスーパーツイーターなんて不要ダ・・・」なんて思っていました。
ところが人間が聴こえないはずの超音波(20KHz越え)を含む音源を被検者に聴かせると、脳波のα波が主に後頭部に増加しリラックス効果をもたらすと言う論文が有ると言う事で、認識を変えなければならないと思いました。
https://cir.nii.ac.jp/crid/1390282679431673984
しかしCD音源や一般的なアンプには高域が20KHzで切られている為、超音波(20KHz越え)で計測された結果が当てはまるかは不明ですがこんな経験は無いでしょうか?
それは比較的大きな音で音楽を聞いていたにも関わらず、ついウトウトと眠ってしまった事です。
これが実際にα波の増加に関連したのかは判りませんが、20KHz以下の高域でも同様の結果が得られている可能性はありそうです。
脳波を測る機材等は有りませんので、実証とまでは行かないにしても、ひょっとしたら日本生理人類学会の論評を実体験していたのでは無いかと感じています。
年齢とともに高域が聴こえなくなるのは仕方が無いですが、それでも高域まで素直に伸びるスピーカーで音楽を聴く事は、理に適っている様な気がしていますが如何お考えでしょうか?。
しかしCD音源や一般的なアンプには高域が20KHzで切られている為、超音波(20KHz越え)で計測された結果が当てはまるかは不明ですがこんな経験は無いでしょうか?
それは比較的大きな音で音楽を聞いていたにも関わらず、ついウトウトと眠ってしまった事です。
これが実際にα波の増加に関連したのかは判りませんが、20KHz以下の高域でも同様の結果が得られている可能性はありそうです。
脳波を測る機材等は有りませんので、実証とまでは行かないにしても、ひょっとしたら日本生理人類学会の論評を実体験していたのでは無いかと感じています。
年齢とともに高域が聴こえなくなるのは仕方が無いですが、それでも高域まで素直に伸びるスピーカーで音楽を聴く事は、理に適っている様な気がします。
冷茶はお口に合いましたでしょうか?
東北人は濃い目のお茶が好みの様ですが、私も同様でペットボトルのお茶も濃い味しか買いません。
しかし喉が渇いた時には濃い味は流石にゴクゴクは無理で、そんなさなかに今回の茶葉に出会った訳ですが、濃さでは物足りなさはあっても適度な渋みは清涼感があり何度もリピートする様になりました。
水出し冷茶の効能も飲み始めてから知ったのですが、意外と凄い効果が有るんです。
https://halmek.co.jp/beauty/c/healthr/7568
夜の素敵な音楽とテアニン効果、心も身体も休めると思います。
東海はそろそろと言うかやっと梅雨突入の様相ですが梅雨明けは例年通りと言う事で、また蒸し暑い夏がやって来そうです。
お互い、熱中症・脱水には注意しないといけませんネ。
ご無理の無い様、お仕事頑張って下さい。
Re: 良い音っての続き。 - 菅野
2024/06/25 (Tue) 20:25:12
渡辺様
CDが出始めの頃レコードにはα波があるとの記事を見たり、徳永英明の声にはα波が含まれているとか読んだ記憶があります。測って調べたとは記されてなかったように思います。私も局と適度な音量が合うと眠くなるのはよくあります。気持ちが落ち着くだけでなくα波も一役買っているのですか。
先日パソコンで調べたら10キロヘルツ止まりでした。高域は聴こえないようですが、自分では十分に楽しめてると感じています。
次は、氷水出し茶を作ってみます。身体を丈夫にしながらこれからの酷暑、乗り切ります。
熱中症に気を付けて喜ばれるボックス制作お続けください。
音の聴こえ方 - 菅野
2024/06/10 (Mon) 19:43:32
103NV2は第一印象が強すぎて中高音は103と私の頭では固定してしまいました。83NV2もきっといい音を出すと思います。ユーチューブはついでに色々と見まして、データがとか見た目がとか、正直自分の好みでいいのではと思いました。私は総額1300万円の音なんて死ぬまで聴けないので、得られる範囲内ので実際聴いて決めたいと考えています。例えば直近ではこれはいいんじゃないかなと思わせるのは今回の渡辺様のユニットに対する理論です。大いに期待を抱き、そして大当たり、オークションでスピーカーを覗くことはなくなりました。ヴォーカルもいいですよ。166NV2は少し内向きにしました。
充分に満足してますので、音質に神経尖らして聴かないのが本来でしょうから、突き詰めすぎず聴こうと思います。
Re: 音の聴こえ方 - 渡辺章
2024/06/10 (Mon) 22:07:03
今から四十数年前、秋葉原のオーディオショップで聴かせてもらったTANNOYのAutographが何の変哲もない音だったのですが、低域から高域まで素直な音でいつまでも聴いていたくなるような音でした。
友人宅のPioneer S-955は今でいうドンシャリ的音で、迫力は当時のスピーカーとしては群を抜いていたと思いますが、今考えると気合を入れて聴かないと爆音に負けてしまう感じで、LP1枚聴いたらヤレヤレと言う疲労感が有ったように思います。
人それぞれ音の好みはありますが、良い音だと思って聴いていたPioneerのS-955は音質的には優れていても、心に染みる音かと問われるとTANNOYのAutographに遠く及ばない感じがします。
最近は試聴できるオーディオショップも激減して気になる製品の音も聴けませんが、オーディオ評論家の試聴記を当てにしようと思っても、連中はAutographの様な自然な音よりは個性の強い中型クラスのブックシェルフ型を選んでしまう様です。
そんな訳でTANNOYのAutographの様な音を目指して造ってしまおうと思いた訳です。
FE103NV専用機は中高音の抜けの良さは近づく事ができても、口径38cmから出る低音には10cm口径では音の余裕と言う意味ではとても無理です。
口径を大きくせれば余裕も出ますが、エンクロージャーの大型化や高額になるのも面白く無いので、スペック的にも価格的にも手頃なFE166NVでじっくり時間をかけて試作した次第です。
どちらも口径以上のパフォーマンスを持ちながら、どんなソースも無難に鳴らしてくれますが、ジャズやクラシックは低域に余裕のあるFE166NV専用機で、ボーカルやアコースティック系等はFE103NV専用機と言う様な聴き分けを私はしています。
試作機が出来てからだいぶ経ちますが、未だに飽きずに聴けていますので、TANNOYのAutographを目指した結果は悪くはなかったのではないかと感じています。
菅野様も、どうか末永くご愛聴頂けます様お願い致します。
「良い音ってどんな音?」って言うタイトルで自論を述べさせて頂いていますので、良かったらご覧になってみて下さい。
ひょっとしたら既にご覧になっているかも・・・
https://sites.google.com/view/awblh/%E6%A7%98%E3%80%85%E3%81%AA%E7%96%91%E5%95%8F%E7%82%B9/%E8%89%AF%E3%81%84%E9%9F%B3%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%A9%E3%82%93%E3%81%AA%E9%9F%B3
無題 - 菅野
2024/05/17 (Fri) 20:14:19
もう一人の設備屋さん、今エアコンで忙しく日程調整中です。どうしても混ざりたいそうで。3人で聴いたらそれぞれの感想お伝えいたします。この前は大工の部屋で組んで即音出しでしたが、今度はエージングの進んだ音を聴かせられると思い楽しみにしております。
Re: 無題 - 渡辺章
2024/05/17 (Fri) 21:30:32
エアコン工事はこれからが忙しい時期ですから大変そうです。
お仲間が増えてオーディオ談義にも花が咲きそうですネ。
FE103NV2専用機・FE126NV2専用機・FE166NV2専用機とジャンルによって切り替えて聴いていますが、聴き慣れるとは怖い物で感動が薄れてきます。
そんな中で他の方の感想を聞くと、最初に聴いた時の印象が蘇ってくるから不思議です。
また逆に考えると感動が薄れると言う事は、スピーカーその物の存在感が遠退き、音楽そのものに浸っていると言えるのかも知れません。
相変わらずスピーカー造りを続けていますが、そろそろ新作の設計でも初めてみようかなぁとも思っています。
皆さんからのご感想が次の設計に生かせたら嬉しいのですが・・・。
Re: 166NV2について - 菅野
2024/06/03 (Mon) 20:38:44
昨日ようやく3人揃いまして166NV2をお披露目いたしました。先ずは外観で、メーカー品と並べてひけをとらない、塗装がしっかり仕上がっていると。いい意味でハンドメイドに見えないこの見た目は大事です。
音出し、前より低域が太く座りが良いとのことでした。
二人ともフルレンジを持ってないので、1発もいいものだなと言ってました。低域も十分なので高域のなかに低域が入り込むとすごくワイド感を感じるなあと感想を言ってました。いち音いち音がきれいに聴こえるとのこと。大満足していました。
自分の部屋では後ろは壁で,大工ン家ではAー7の前に置いたのですが、渡辺様の言う部屋や置き方で音が変わるが実感できました。壁の反射が少ない分音が周りに逃げるのか何か違うな、物足りないなと、音が自分に向かってこないような感じがありました。場所が変わると聴こえ方が変わるんですね。自分の部屋で壁からの離し方など最適を探そうと思っています。
だんだん耳が慣れるそうですが、106と166の2台があれば微妙に違うので慣れ防止になりそうです。
もし新作を考えたら協力させていただきます。
Re: 無題 - 渡辺章
2024/06/03 (Mon) 23:09:05
お仕事お忙しい中、有難う御座いました。
フルレンジの中でも低域の余裕と高域まで伸びる特性を併せ持つのは普及版のユニットではFE166NV2だけだと思います。
フルレンジ一発なのでセパレーションも良く、音像定位は他の高級機に負けず劣らず秀逸だと思います。
皆様に好評を頂き、3ヶ月を費やして試作機を試行錯誤しながら造った甲斐がありました。
リスニングルームの環境による音の変化はかなり大きいと思います。
特に効くのは部屋の残響と定在波で、スピーカーから放出された音は天井や床・壁等に当たって反射しリスニングポイントにも届きます。
直接音と反射音との時間差でエコー成分が発生し曖昧な音になりますが、残響を減らし過ぎるとつまらない音になってしまう事が多いので、残響は適度に残すのが良い様です。
また位相が変わってい届いたら、同相では大きく逆相では音を打ち消しあって周波数特性は凹凸が増えて良い音にはなりにくいんです。
その対策としてユーチューブで紹介していますのでご覧になってみて下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=5wBuWBHj2is
またスピーカーの向きですが、低域は無指向性寄り・高域は指向性が強いので、リスニングポイントに向ければ低域から高域までバランスの良い音が得られ、音像定位もよりはっきりします。
スピーカー横の壁の反射は音の大きさに寄与している様ですが、左右で壁内部の構造による反射の違いがあるため、僅かでも離した方が良い様に感じます。
良い音が鳴る位置や向き・定在波対策等、色々試して探すのもオーディオの楽しみの一つになりますので、こだわり始めると意外と飽きないものです。
新作、8cmユニットを使ったバックロードホーンを考えていますが、コンパクトでそこそこの低音で纏めるか、大きくても低域の拡大を狙うか思案中です。
菅野様がTVサイド等、サブ的なスピーカーを追加しようとしたら、どちらが良いと思いますか?
Re: 166NV2について - 菅野
2024/06/07 (Fri) 19:53:30
そうです。1発だからこその音なんです。中域が太いです。私の2ウェイと比べてですが。置き方も教えていただいたこと参考にいじってみます。ユーチューブもいくつかいただいたのを開きました。少しではありますが理解できました。バスレフダクトも計算で出るんですね。以前本で100パイのダクトで長さを変えて自分の耳で決めるなんてものを読んだ記憶があります。
8センチですか。理想はまんべんなくですが、低域は重石の意味でほしいかな。高域は出やすいのでしょうか。我々3人は106NV2からでたときの高域に唸りましたから。今でも高域は106が1番だと私は感じています。166NV2の時は2人とも唸りませんでした、すみません。どんなのを考えるか私も楽しみにしております。
Re: 無題 - 渡辺章
2024/06/07 (Fri) 22:11:54
スペック上の高域特性は、FE166NV2・FE126NV2は20kHz、FE103NV2は22kHzと可聴周波数を超えているため聴感上では全く違いは無いのですが、中低域の音の厚さが印象を変えているんだと思います。
またFE166NV2ユニットはダブルコーンタイプなので指向性が他に比べて狭く、6kHzを超えた周波数帯は正面から外れると大幅に音圧が落ちます。
さらに沢山の機材や人数の多さは高域を拡散してしまう傾向が強いので、設置環境や聴かれる位置で音の印象はだいぶ変わってしまうんですよね。
FE166NV2専用機に比べてFE103NV2専用機はスリムな事で位置調整も簡便な分、直接音がダイレクトに耳に飛び込んでくるので、中高域の綺麗さが際立ったんだと思います。
元々のFE103NV2のパフォーマンスの高さは、ご納得頂いたのではないでしょうか?
先日もお話ししていますがFE166NV2専用機の設置は、とにかくリスニングポイントに正対する向きに置く事が最優先です。
壁からの位置や部屋の定在波対策は、スピーカーの向きが決まってからの方が良いと思います。
バスレフは計算が面倒なだけで、それさえ克服できればバックロードホーンほど面倒な調整はありませんが、低域はポートの共振に頼るので拡大幅が限られるのが私としては面白くない点です(^^♪
バスレフの設計
https://kanon5d.web.fc2.com/audio/kouza13.html
共振周波数の計算
https://www.diy-sound.net/bassref_calc.html
両者ともかなり昔から公開しているHPですが、久々に覗いてみたらリニューアルされている様でした。
設計予定の8cmユニットはFostexのFE83NV2です。
スペック上の周波数特性は149.7Hz~22kHzですので、高域はFE103NV2と同等ですが低域は流石に口径8cmではこれが限界です。
どこまで低域を伸ばせるか、試行錯誤しながら頑張ってみますネ。
YouTube配信の音に関する情報 - 渡辺章
2024/05/17 (Fri) 16:17:57
以前HPや掲示板で「YouTubeでUPされている音源はデジタルフィルタリングされているため高音質では試聴できない」と言うお話をさせて頂きましたが、現在では20Hz→20kHzの配信が可能になっている様です。
詳しい解説は ↓ 下記URLをご覧になってみて下さい。
https://ryoelectric.sakura.ne.jp/wp/videosite-soundquality/
尚、旧スペックでのアップローでは30Hz~16kHzのままで、全ての音源が高音質では無い事もある様です。
また、お使いいただいているブラウザによっては高音質の再現が出来ない場合もある様です。
とりあえずの見分け方は、画質が「HD」以上ある事が第一条件で、更に動画画面を右クリックして現れたドロップダウンメニューから一番下の「詳細統計情報」を選択し赤矢印の「Opus」が(251)だったら高音質との事ですが、さらに詳しい情報をお持ちの方がおいででしたら解説をお願いしたいと思います。(添付画像 一番下)
YouTubeで試聴に使われる曲と周波数特性計測用の周波数スイープを実際に測定してみましたので添付画像と合わせてご覧下さい。
(添付画像はクリックすると拡大画面になります))
「Love or Lust」
https://www.youtube.com/watch?v=u0cq7if3tr4&list=WL&index=2
「Cruiser」
https://www.youtube.com/watch?v=1kCxSNLCOcY
「Destiny in the Next Life」
https://www.youtube.com/watch?v=YgPIXKct-MQ
「Get 'er Done」
https://www.youtube.com/watch?v=zOTTsOG89-k
20Hz→20kHz 周波数スイープ Ⅰ
https://www.youtube.com/watch?v=Y5vS13JQ2uQ
20Hz→20kHz 周波数スイープ Ⅱ
https://www.youtube.com/watch?v=ULNWHhB9mbs
現製品・ビンテージについて - 菅野
2024/05/01 (Wed) 19:59:42
メーカーはあまり古いと治せないと断ります。新品のスペックに戻せない、アンプのガリ修理と違ってスピーカーなら違う音になるのがわかっているのでしょう。
NVはいずれもいい音で、103NV2はあのサイズで、今は朗々と鳴っています。ご安心を。
Re: 現製品・ビンテージについて - 渡辺章
2024/05/01 (Wed) 21:27:23
メーカーはダメでもスピーカーのリペアーを専門にやっている工房等が有るんですよ。
十数年ほど前、川崎市の片田舎でスピーカーリペアー専門に細々と店を構えていた方が居ましたが、残念な事に既に廃業された様です。
HPで検索すると、意外と多くヒットしてきます。
腕の善し悪しは不明ですが、場数を踏んでいる以上、素人よりはマシな作業をされると思いますよ。
想い出の品等あれば、ダメもとで依頼するのもアリかも知れませんネ。
中には順番待ちの工房もある様です。
https://www.chmj.co.jp/index.html?yclid=YSS.EAIaIQobChMIr7X5nrPshQMVZQx7Bx3byAy2EAAYASAAEgLa9fD_BwE
https://www.onken.jp/
http://jbl43.com/?mode=f9
https://relicfreq.com/
我が家では歌謡曲等は10cm・BGM的イージーリスニングは12cm・ジャズ クラシックは16cmと自然と選び分けて聴いています。
低域の余裕を除いて特に音的に大きな違いは無いので、こだわる必要もないのですが・・・。
と言いながら気付かずに10cmでクラシックを聴いていた事もあるので、「こだわる」とはとうてい言えませんネ(^^♪
Re: ビンテージについて - 菅野
2024/05/09 (Thu) 19:38:25
ビンテージものは妥協して聴いています。初めて買った251MKⅡは音質はともかく音が出るし、アカイのオープンデッキも捨てられないしです。2台目,3台目は捨てるのに、微妙なものです。
スピーカーのリペアーも考えましたが、2S-305も古すぎて、渡辺様の言う通りコーン紙、エッジ等変えれば別物の気がします。DS-70CやSPー3005が残ってて、聴き比べにはいいものではありますが、
老兵に若いのと戦えと言うには無理がある気がします。
さて、こうして聴いていて思ったのが箱の大事さです。ユニットと相まって箱が良くないといい音は望めないのですね。JBLのウン十万のウーハーだって箱が悪けりゃ見合った音はだせないでしょう。ユニットと箱と、奥の深いものがあって、見つけたら最高なのでしょうか。
Re: 現製品・ビンテージについて - 渡辺章
2024/05/09 (Thu) 21:54:13
スピーカーユニットとエンクロージャーの関係は微妙な物があって、どの組み合わせが最良だと言う事は言えないのだそうです。
メーカーでは現在は様々な計算式とシュミレーションで予備設計を行った上で試作機を作り検証を繰り返して造り上げていきますが、その設計でも聴く部屋の環境次第では検証結果と同じにはならない事を承知の上で販売しています。
「試聴して買ってきたのに、家では同じ音が出ない」と嘆く方のほとんどは、聴く場所の環境の違いと言っても良い様です。
バックロードホーンを除くバスレフや密閉型は一昔前は横幅より奥行きが長い物が多かった様ですが、置い場所の制限を解消するとともに箱の容量を稼ぐ意味があるんだそうです。
ところが奥行きが長い事で共振による低音の膨らみ方が鈍化し、キレの無い低音になってしまうディメリットが生まれるそうで、JBLは逆に奥行きを短くし横幅を広げてパンチの効いた低音に仕上げているとの事です。
251MKⅡもそうですが、4312が世に出てからは同型のエンクロージャーが増えてきたようですね。
キレの無い低音って言うと良くないイメージですが、フルオーケストラを聴くには悪くはないセッティングなんだそうですよ。
各社、色々創意工夫が有るんですよね。
昔オーディオショップの店員さんが教えてくれた受け売りですが、4312の形の秘密が判ってとても良い勉強になりました。
ビンテージはビンテージなりの音の劣化がありますが、それを楽しむのも音楽ですし、レストアして新品当時の音に近づけて楽しむのもアリだと思います。
但し新品当時っていうのがどんな音だったのかが判らないと、レストアの結果が成功か失敗か判らないなんて事もあるので難しい選択ですよネ。
JBLを中心にスピーカー丸ごとレストアしている会社がYoutubeで試聴動画を公開していますので、良かったらご覧になってみて下さい。
レストア品と言えど私には高価すぎて手も足も出ませんが、聴くだけならタダですから・・・。
https://www.youtube.com/@KenrickSound
Re: 現製品・ビンテージについて - 菅野
2024/05/15 (Wed) 19:44:06
渡辺様のおっしゃる通り高い、ですがこの時代職人が数日手を掛けたら数万円はふつうだと思います。
しかしデリケートなものなのですね。和室と洋室では確かに違いました。ジャンルでも変わるとなると終わりが見えなくなりますので、私はこの度の初めてのバックロードホーンで音質、音色と共に音楽を味わいます。とても楽しみです。
Re: 現製品・ビンテージについて - 渡辺章
2024/05/15 (Wed) 20:42:26
「妥協」って言うと言葉が悪いですが、どのレベルで折り合いを付けるかの問題なんですよネ。
軍資金が有ってとことん凝りたい方はハイエンドを選べば良いですし、そうで無い人は限りある予算でコスパの良い物を選べば良いだけの事ですから話は簡単です(^^♪
ところが何が良い音かを見失っているオーディーオマニアも一定数いるんですよネ。
「高けりゃ良い音が出る」と信じ込んで有名オーディオメーカーの高価なセットを並べ、聴いている曲はAKB48だったりして・・・
ご紹介したJBLをレストアした物の試聴動画も、同曲をオリジナルのCDと聴き比べると低音も高音も出過ぎて原音に忠実とは言えません。
確かに良い音ですが、部屋の反響が加わって聴く曲によっては違和感を感じる事もあります。
聴く環境が変われば音も変わると言う認識を持っていないと、せっかく高価な物を買っても宝の持ち腐れってな事になりかねません。
サックス型のバックロードホーンの場合、洋間の様な残響が多めの部屋は開口部にポリエステル綿多めに、和室の様な残響の少ない部屋では綿を全く入れない、と言う様なチューニングが可能ですので試してみて下さい。
FE166NV2専用機もそろそろエージングが終わる時期ではないでしょうか?
小音量でも低域が聞こえだしたら、ほぼエージング終了のサインです。
FE166NV2専用機の開口部へのポリエステル綿、増減も試してみて下さい。
そうそう、A―7の大工さん、FE166NV2専用機の音を聴いて頂きましたでしょうか?
低音「ドカンドカン」のソース、FE103NV2専用機よりは数段迫力がありますからネ。
オール新品を聴いて - 菅野
2024/04/30 (Tue) 20:12:56
コーン紙もエッジもマグネットもみんな変化、悪い方へですが、わかってても昔の銘機といわれるものを追いかけてたことからやっとおさらば致しました。2S-305も捨てました。今も大事に聴いている方ごめんなさい。あくまで趣味とこだわりのせかいですので悪意はありません。新品はいい音です。データ通りの音がそこから聴こえる、とても気持ちよく安らぎます。
今の私のこだわりはこのシステムで楽しむ、ここに落ち着きました。
外から大中小と並べて暫し聴いて1台は息子へ、米津玄師をいい音で聴くと思います。
音が落ち着いたころまた投稿いたしますね。
Re: オール新品を聴いて - 渡辺章
2024/04/30 (Tue) 21:37:41
経年劣化はスピーカーに限らず必ずありますよネ。
寂しい話ですが見切りを付けるかリペアーするかの二者択一になると思います。
但しスピーカーユニットのリペアーの場合、どう変化するか判ってやるなら良いですが、ユーチューブ等で紹介されていると何の疑いも無く真似てやってしまう方が多い様です。
特にコーン紙の塗装は駆動系の重量を増やしてしまう事で、Qms(機械的共振)が大きく変化し、低域の再生限界は下がりますが高域は出にくくなります。
密閉型やバスレフ型では、スピーカユニットその物の音を楽しむと言う意味ではアリですが、バックロードホーンの場合はQms(機械的共振)の変化に伴いQts(Q0)値が変わる事で空気室容量やスロート断面積が最適値から外れてしまい、バックロードホーンとして成立しなくなるので、リペアーはお勧めできません。
古くなればユニットの劣化も激しくなりますが、どうしてもリペアーしたければメーカー等の専門機関を探して修理依頼をした方が賢明です。
ここ数年のスピーカーユニットは廉価版を除いて最新の素材が使われている事が多く比較的寿命は長そうです。
個人的には現在発売しているユニットへの交換はベストなタイミングではないかと感じています。
fostexのNV系、バックロードホーンには最適なユニットだと試作段階からつくずく感じていました。
最初のFE103NV2専用機、そろそろ音が落ち着いてきた頃ではないでしょうか?
外観について - 菅野
2024/04/23 (Tue) 19:32:45
渡辺様
合板やMDFが丸裸の製品が殆どの中、渡辺様は外観に拘っている作りで、部屋に置いても高級感のある存在です。長く飽きずに手元に置いておくものですから、美しく仕上げて出品していただけるのはありがたいです。このエンクロージャーを眺めながら聴くのは気持ちも落ち着き、くつろげます。
Re: 外観について - 渡辺章
2024/04/23 (Tue) 21:04:24
菅野様
オークションに出品を始める以前のバックロードホーンはMDFで無塗装で造っていました。
冬に仕上がってしばらく聴いた後、新たに設計したバックロードホーンにユニットを付け替えて楽しんでいたのですが、しばらく物置に放置していたバックロードホーンの音と聴き比べがしたくてユニットを戻したら、音がスカスカになっていたんです。
その頃からスマホで周波数特性を測っていたのですが、たまたまスクリーンショットで当時の測定結果が残っていたので比べてみると、低域が全くの別物になっていました。
エアコンの効いた部屋で2週間弱の間隔を置いて測定してみると、以前の特性に近づいてきました。
原因は湿度の問題だった様です。
開口部がバスレフ等と比べるとかなり大きく、音道を構成している板材も外気に直接触れているため、湿度の影響は大きいんだと思います。
ず~っと同じ部屋に設置して聴いていれば、音の変化量は小さいので気が付かないんだと思いますが、流石に梅雨を越した物置の環境はMDF製のバックロードホーンには過酷過ぎたと思います。
内外装とも防湿性の高いアクリル系の塗装を行うようになった最大の理由はその湿度対策です。
ちなみに「バックロードホーンはエンクロージャーもエージングが進むと音が良くなる」と言う評論がありますが、スピーカユニットの様な物理的な変化が無いのに何故?と思っていましたが、要は部屋の湿度に馴染む事で音が安定するだけの事では無いかと思っています。
そしてその音に聴き慣れてしまえば、良い音の様に音が変わったと錯覚している様な気がします。
そして思わぬ副産物は内部に艶消し塗装を施す事で、中高音が乱反射・拡散を起こし、吸音材の量を減らす事が出来ました。
またこの掲示板の下の方に「塗装と鏡面仕上げの勧め」と言うタイトルで記載しましたが、鏡面仕上げをすると明らかに音が変わる事です。
あるユーザーさんから「音離れが良い」と言うコメントを頂きましたが、FE103NV専用機・FE126NV専用機・FE166NV専用機いずれも仕上げの後では確実に音が前に出てくる様になりました。
鏡面仕上げが何らかの作用をしているのは間違いなさそうです。
そして最後はやはり「見た目も大事」と言う結果になるのですが、リビングに置きたい方も一定数いらっしゃるので出来る限り拘りたいですよネ。
元々は機能重視の塗装でしたが、最終的には「見た目」に繋がった塗装遍歴となった訳です。
Re: 外観について - 菅野
2024/04/25 (Thu) 19:44:23
大工のワーフェデールも黒鏡面仕上げでした。103NV2がもし合板だったら褒めなかったかもしれません。
出る音に伴う見た目の品格があって対等に比べられたと今思います。
何度も失敗して1台の完成品が生み出されるのですね。
その努力に敬服いたします。
Re: 外観について - 渡辺章
2024/04/25 (Thu) 21:25:36
菅野様
創造の館で「スピーカーの音質と見た目の関係」と言う面白い動画が公開されています。
音は音でしょ・・・って思っていましたが、見た目から誘導される音のイメージって言うのもある様な気がします。
https://www.youtube.com/watch?v=5MJY0ytd68o&t=535s
黒は特に塗装を重ねる度に水研ぎで平滑面を造らないと、クリアー塗装後の鏡面の歪みが目立ってしまうのが難点で、磨き過ぎると再度やり直しって言う失敗を繰り返してきました。
塗料の濃度と削る量が難しく、今でも一発で満足なデキにはなりません。
毎回試行錯誤しながら塗装工程を行うので、時間が普段の何倍かかるか判りません。
次はスプレーで挑戦してみたいと思いますが、造ろうと思い立つまでにいつも時間が掛かってしまいます。
ワーフェデールの鏡面仕上げ、綺麗だったでしょうネ。
Re: 外観について - 菅野
2024/04/26 (Fri) 20:26:06
大工の部屋が少し暗かったのもあってか、渡辺様のも対等に見えました。3人でいいねと唸っていました。
1番高級に見える箱を持ち込んじゃったんですね。
プロでも渋い顔をするものをよくやってくれると感服しております。削った粉も舞うことですし、私のパテサンダー掛けとは比べ物にならないぐらい難儀だと想像いたします。
Re: 外観について - 渡辺章
2024/04/26 (Fri) 21:01:57
菅野様
実は裏技がありまして・・・。
凸凹の木肌のまま水性のアクリル塗料(艶消し)で捨て塗りしてからパテ埋めすると水研ぎが可能なんです。
粉も舞う事が無いし100番程度の粗い耐水ペーパーで大胆に削れますので、その後の作業の効率がだいぶ良くなります。
捨て塗り後のパテ埋めで剥がれる心配が有りましたが、艶消しの塗料が功を奏してガッチリ食いついてくれました。
お仕事のお役に立つようでしたら、是非試してみて下さい。
水性のアクリル塗料(艶消し)は安いものでも効果は変わらない様なので、下地が透けてしまう様な仕上げでなければ売れ残りそうな変な色でも良い様です。
無難で安価なのはN-95ピュアホワイトですが・・・。
渡辺
Re: 166NVについて - 菅野
2024/04/29 (Mon) 20:16:09
3役揃いましてドッカとしたと言うか気持ちが落ち着きました。ヤフオクでスピーカー関連は興味がまるっとなくなりました。この3台のこれからを考えるとすごく楽しみです。
音のコメントはまだできませんが、外観だけ、ピアノブラック、ピュアホワイトに劣らず縁どりとマホガニー調のツウトーンカラー艶出し塗装、鏡面仕上げと呼ぶのかわかりませんが、とても落ち着きのある高級感を感じます。出る音と外観がマッチしています。
レイアウトやアンプ等どうまとめるかしばらくは試行錯誤です。
FE166NV2専用機 - 渡辺章
2024/04/29 (Mon) 22:23:20
菅野様
FE103NV2専用機・FE126NV2専用機・FE166NV2専用機とも音の傾向は似ていて、低域の正弦波を再生させるとダラ下がりで20Hzまで周波数特性でも実聴でも確認できますが口径が大きくなるにつれて低域の余裕が増してきます。
特質すべきは口径16cmのFE166NV2ユニットでも高域が20KHzまで伸びている点で、スーパーツイーター無しでも十分に綺麗な音が楽しめると言う事です。
3セット並べる場合は外側から16cm12cm10cmとリスニングポイントを中心に扇形にする事で聴き比べも楽になりますのでお試し下さい。
これからエージングによる音の変化が楽しみになりますネ。
音の変化を楽しむのは新品のユニットを取り付けた人の特権ですので、この機会に是非体験してみて下さい。
私の場合はチェロの独奏(バッハの無伴奏チェロ組曲等)で楽しんでいました。
どうぞ末永くご愛聴頂けます様、お願い致します。
この度は短期間に3セットのご落札を頂き、有難う御座いました。
渡辺
無題 - 菅野
2024/04/09 (Tue) 19:49:36
木片でスロートと容積を合わせました。音がまとまってきました。低音がしっかり、中音抜けも収まりました。ピンポイントで精度が求められるものですね。渡辺様が外すとただの箱とおっしゃる意味が少しわかりました。それだけに作り甲斐があって皆さん頑張るのでしょうね。不思議で楽しい箱ではあります。
次の課題です - 渡辺章
2024/04/09 (Tue) 20:35:08
諦めの悪い私はそこから微調整を行うんですよ(^^♪
最低再生限界が2Hz下がった・3Hz下がった・・・って具合で、周波数特性を計測しながら楽しんでいます。
本当に僅かの差(ミリ単位)なので、耳で変化を感じるのは難しいですから、ココと決めたら信じるのが一番だと思いますよ。
次の課題は空気室内の吸音材の増減ですので、開口部から低域寄りの中音の音圧が下がる適正量を探して下さい。
入れ過ぎると肝心の低域の音圧も下がってしまいますので、そのギリギリを狙うのがコツです。
バスレフ型等と違い、バックロードホーンは自分で音造りが出来るので、いじるのも面白いと思いますよ。
Re: 無題 - 菅野
2024/04/10 (Wed) 19:49:20
なるほど吸音材の量でも調整が利くのですね。一旦少しにして増やしていってみます。奥が深いですね。
しかしいい音で音楽を楽しめることは幸せですね。
Re: 無題 - 渡辺章
2024/04/10 (Wed) 21:33:36
出来合いのバックロードホーンエンクロージャーは音道に手が付けられないため、空気室容量とスロート断面積、そして吸音材の増減だけがユーザーに許された唯一の改造ポイントです。
そのため100%のデキを求めるのは不可能なのですが、触れる箇所だけでも手を加える事で、劇的に音の改善が出来る可能性がありますので是非頑張って下さい。
吸音材の増減は、「少ない⇔多い」を交互に行い、中心点を探す方法が時短に繋がります。
吸音材の調整は何度もスピーカーユニットの着脱が必要になるため、「鬼目ナット」を埋め込んで行う方が手間も減りますし、エンクロージャー側のネジ穴を痛める事も無くなりますので、一手間かかりますがお勧めの方法です。
調整方法はご自身の耳に頼るか、周波数特性を計測するかの2方法ですが、耳に頼る場合は低域寄りの中音が開口部から僅かに聴こえる程度で、更に低い周波数の音が小さくなり過ぎていないかを確認します。
調整箇所のメインは空気室内ですが、開口部にフェルトを敷く事でも可能ですので、微調整は開口部で行なうのが楽だと思います。
以上が吸音材の増減調整の方法ですが、調整が上手く行くとバックロードホーンの悪い癖が激減し、フラットで聴きやすい音に変わりますので、外せない調整となります。
Re: 無題吸音材について - 菅野
2024/04/12 (Fri) 20:06:30
渡辺様
吸音材、ふわふわのグラスウールだと、型崩れしてくるのですが、ニードルフェルトを使われたことはございますか?もしあれば感想お聞かせください。
吸音材 - 渡辺章
2024/04/12 (Fri) 21:09:24
私は空気室に貼る吸音材は昔から10mm厚のニードルフェルトです。
増やす分には2枚重ね、減らす分には引っ張って伸ばせば良いので微調整も簡単です。
空気室内の吸音材は貼り付ける必要も無いので、適当に入れれば効果は期待できます。
正面から見える開口部にはグラスウールだとほぐれて始末が悪いので、ニードルフェルトかダイソーでも入手可能な手芸用のフェルトを何枚か重ねて敷くのが良いと思います。
FE103NV2専用機の様なサックス型は、開口部に何を入れたも大丈夫ですが・・・。
書籍等では吸音材の種類による音の違いを説明している物がありますが、種類よりは入れる量が重要ですので、空気を通す柔らかな素材でしたら何でも良い様な気がします。
最初に試作で造った壁掛け型の空気室内には食器洗い用のスポンジを入れてました(^^♪
Re: 無題 - 菅野
2024/04/13 (Sat) 20:42:44
渡辺様
取引ナビがシステムエラーの表示ですのでこちらで失礼します。
フェルトの件ありがとうございました。安心しました。
126NVのコメントもう少しお待ちください。
Re: 126NVについて - 菅野
2024/04/17 (Wed) 19:28:44
渡辺様
まだ二晩ほどでコメントは早いですが、103より少し重心が低いかな、そして余裕をもって鳴らしてるかなと感じました。ただ103の鳴りっぷりがすっかり安定しまして一方126はちょっとがさつ、103は伸び伸びと、朗々と、鳴ってますので、もう少しエージングの時間をかけて聴いてからご報告いたします。
Re: 無題 - 渡辺章
2024/04/17 (Wed) 22:09:29
菅野様
エージングの影響は多分かなり有ると思います。
ただ能率(Qts(Q0))がFE126NV2の方が高く、SPL値(音圧レベル(1m/1w))も3.5dB高いので厳密には同じボリュームで比べないと違いが分かりにくいと思います。
但し、3.5dBと言うと音圧では約1.5倍の差がありますが、耳で聴き分けられる音圧差の限界は3dB(1.41倍)程度と言われていますので、かなり難しい調整となります。
ちなみに「音圧が高い方が低域も高域も良く聞こえる」という人間の耳の特性がありますので、音圧レベルの差が判らなくても聞こえ方が違うと言う事は実際に有る事です。
小さな音で聴いている時、その特性を逆に使って低域と高域のレベルを上げる仕組みが「ラウドネス」です。
また、ユニット単体の再生可能周波数もFE126NV2は低域側に有利、FE103NV2は高域側に有利と言う特性がスペックから読み取れます。
エージングが進めば違いがもう少し判るのではないかと思います。
主だったスペックを下記に抜粋しておきます。
添付写真はそれぞれの周波数特性のグラフです。
FE103NV2 Qts(Q0)0.46 SPL値(音圧レベル(1m/1w))88.5dB 91.8Hz~22kHz
FE126NV2 Qes(Q0)0.37 SPL値(音圧レベル(1m/1w))92.0dB 79.1Hz~20kHz
Re: 126NVについて - 菅野
2024/04/18 (Thu) 19:32:20
なるほど切替スイッチだけでは音圧の差が出てるんですね。周波数特性の違い載せていただいて低域寄りがわかりました。
しばらく毎晩聴き続けます。詳しく教えていただきありがとうございました。
正しい試聴のやり方 - 渡辺章
2024/04/18 (Thu) 20:24:04
ユーチューブで「音が変わって聞こえる原因と正しい試聴のやり方を解説」と言う動画が配信されています。
私もこのユーチューバーの動画は興味深く拝見させて頂いていますが、参考になる書籍等の違いで数値や見解等には若干の違いはある様です。
どちらが正しいかと言う議論はありますが、私は負の要素の強い方をあえて基準と考えています。
専門用語も多いですが参考になる点も多いので、お時間があれば覗いてみて下さい。
「音が変わって聞こえる原因と正しい試聴のやり方を解説」
https://www.youtube.com/watch?v=HxSu-OpA-3A
「創造の館」
https://www.youtube.com/@souzouno-yakata/videos
無題 - 菅野
2024/04/05 (Fri) 19:50:33
youtubeは10分ほどで、全部みましたが、オーディフィルの方は長いので時間をかけて読み込みます。
一部渡辺様と被ってるかなと感じました。
ありがとうございました。
103NV2はベースの音も締まって聞き取れるし、管楽器やヴォーカルがしっかりしてて、そして惚れ惚れする高音が乗りという感じでしょうか。
このサイズからは想像できませんでした。
また別の友人に見せびらかす予定です。
書き洩らしました。
103NV2ですが、音の質と低音から高音までの音量のバランスがとても良いのだと思います。
参考になりましたでしょうか? - 渡辺章
2024/04/05 (Fri) 22:08:57
書籍で得た知識をものの見事に纏めてくれた動画だったと思います。
専門用語も多いですが、図やグラフを使った解説は説得力がありますよね。
バスレフ型や密閉型は基本的動作原理はある程度確立されていますので、比較的改造は容易に出来そうです。
103NV2自体の潜在能力が想像以上に凄いので、10cmと言うサイズからは考えられない音が出るんですよね。
空気室容量とスロート断面積の決定には苦労しましたが、労が報われた・・・って感じです。
バックロードホーンは空気室容量とスロート断面積、音道の長さやレイアウト、吸音材の量等、様々なファクターの相関関係がありますので、完璧を求めたら限がありませんが、そこそこのデキだったと思います。
お友達もきっと驚くと思いますよ(^^♪
追伸
メイン(最初)の投稿欄の「返信」をクリックすると、最後に投稿した文章の下に新たなコメントを入れる事が出来ます。
また「編集」をクリックすると文章の訂正や追加が可能です。
その際に「編集/削除キー」を聞かれますので、投稿時に入力した「文字列」を入れると編集モードに入れます。
同一テーマの場合は、話がバラバラにならないので、是非活用して下さい。
Re: 無題 - 菅野
2024/04/06 (Sat) 19:59:58
色々お知らせいただきありがとうございます。メーカーでもないのに、それ以上に打ち込んでる方々が多いことに驚いています。バックロードホーンは他に比べて完璧品と失敗作の差が極端だと思います。その分うまく決まった喜びは最高でしょうね。
pー800、空気室とスロートを計算して小さくして今音出ししています。そこそこの気はしますが、、、?
そうなんですよ・・・ - 渡辺章
2024/04/06 (Sat) 21:56:10
最近はフリーソフトでも周波数特性を測れたりしますので、昔みたいに感覚で音の印象を語る評論家は下手な事は言えないし、きちんとした裏付けが無いと簡単に嘘だと見破られてしまいます。
そのため、どのエンクロージャーとどのスピーカーユニットの相性が良い等の論評は少ない様に思います。
菅野さんの仰る通りバックロードホーンの場合、きちんと計算されて造られた物と出来損ないの差は、他のスピーカーシステムに比べると顕著です。
しかも一般的に公開されているバックロードホーンの製作図面は、スロート断面積の大きさを振動板有効面積の80%で設計されている為、現在のほとんどのスピーカユニットには大き過ぎるので、全くロードが掛からないのがほとんどです。
結果的にスピーカーユニットその物の音に、音道通過中に位相変化を起こした音が付加されるため、周波数特性に凹凸の多い位相歪の大きな音を聴いている訳です。
「バックロードホーンの音は癖のある音」と言われる理由のほとんどは、この様な出来損ないがバックロードホーンとして流通しているからなんだと思います。
P800K、QOが0.99ですから、スロート断面積比は50%前後だと思われます。
有効振動板半径は30mmですから、そこから算出するとスロート断面積は14平方センチメートル程度だと思います。
空気室容量はクロスオーバーを200Hzで設計した場合、0.7リットル前後になります。
菅野さん、どのくらいの試算で変更されましたでしょうかネ???
周波数特性の簡易計測 - 渡辺章
2024/04/07 (Sun) 20:20:17
是非、試してみて下さい。
HP「バックロードホーン型スピーカーの性能」の中で、スマホによる周波数特性の簡易測定方法をご案内しておりますので、お時間が許せばチャレンジしてみて下さい。
https://sites.google.com/view/awblh/%E6%A7%98%E3%80%85%E3%81%AA%E7%96%91%E5%95%8F%E7%82%B9/%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%B3%E5%9E%8B%E3%82%B9%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%81%AE%E6%80%A7%E8%83%BD
メールで頂いた質問にお答えします。 - 渡辺章
2024/04/07 (Sun) 15:05:26
お問合せメールの内容は以下の通りです
突然のメールで失礼いたします。
現在販売していますフォステックスのP1000-BHと言うBOXに適合するスピーカーにはどんな物がありますか?
渡辺さんが一押しで評判が高い103NV2を考えていますが如何でしょうか?
豊島
--------------------------------------
お問い合わせありがとうございます。
フォステクスのP1000-BHは空気室容量とクロスオーバー周波数しかカタログで公開されていませんが、一般的な計算式で逆算すると以下の様になります。
空気室容量(1.1リットル)=10×(スロート断面積)/クロスオーバー周波数(270Hz)
以上を逆算するとスロート断面積は 約30平方センチメートルとなります。
FOSTEXの10cmユニットの実効振動半径は4cmですから、有効振動板面積は以下の式になります。
有効振動板面積=4×4×3.14=約50平方センチメートル
有効振動板面積(50平方センチメートル)に対するスロート断面積(30平方センチメートル)は60パーセントですから、スピーカーユニットのQ0値は概ね0.5前後の物が適合ユニットと言う事になります。
そこでFOSTEXの10cmユニットのQ0値を見ると、
K1000Pは 0.52
FE103NV2は 0.42
数値から判断しますと、P1000-BHに最適なスピーカーユニットは、K1000Pと言う事になります。
取り付け希望のFE103NV2では若干スロート断面積と空気室容量が不足している様ですので、エアースプレングによる中低音の切れの悪さや籠り等の歪が出る可能性は否定できません。
尚、「FE103NV&NV2は初回生産分に限り稀にバックプレートが底打ちすることがあります。」と言う記載が取説にありますので、P1000-BHの生産時期の確認も必要です。
もしマグネットが吸音材を押しつぶして空気室の壁に圧力が掛かっていると、ビビリ音等の異音を発生される確率が格段に増えますのでご注意下さい。
こんなご説明で宜しかったでしょうか?
渡辺
Re: メールで頂いた質問にお答えします。 - 豊島
2024/04/07 (Sun) 17:26:59
ありがとうございました。
少ない情報から色々な事が分かるんですね。
とても参考になりました。
Re: メールで頂いた質問にお答えします。 - 渡辺章
2024/04/07 (Sun) 18:13:48
メールで頂いたと言う事は、掲示板に書き込み出来なかったのですね。
たまにこんな事があり、ご迷惑をお掛け致しております。
HPに記載の通り、バックロードホーンはスピーカーユニットの諸元が命ですので、これを無視する事は出来ません。
特にスロート断面積が一番重要で、小さ過ぎると空気室がエアースプリング状態になります。
スピーカーから出る音で中低音はコーン紙が前後するピストン運動なので、エアースプリングが発生すると音が籠ったり低域のキレが悪くなり繊細さを失います。
しかし高域は共振による分割振動なので、エアースプリングの影響は受けにくく、それが原因で不具合に気が付かずに聴かれている方が少なくないと思います。
逆に大き過ぎるとスピーカーユニットのF0(最低共振周波数)以下が拾い出せなくなるため、バックロードホーンとは言えない出来損ないになってしまいます。
試作でスロート断面積を調整していると、その変化がよく判るのですが、取り付けするスピーカーユニット用にきちんと調整されていないと、例えメーカー品でもバックロードホーンとして十分な効果を発揮出来ません。
そして、調整済みの物と未調整の物とを聴き比べないと、その違いが実感できないのも、バックロードホーン選びの難しい点なんだと思います。
最低でもスピーカーユニット諸元にバックロードホーンエンクロージャーが適合しているのか、確認する事が大切だと思います。
渡辺
無題 - 菅野武
2024/04/04 (Thu) 19:11:22
音工房のURLありがとうございました。あの方は物量を投じて進める方で、私には無理かな。しっかり分析され、音質の傾向がわかり納得でき良かったです。表現が上手で伝わりました。私は箱の拡大から入ってみます。
菅野さん、掲示板にようこそ・・・ - 渡辺章
2024/04/04 (Thu) 20:27:59
バックロードホーン命の現在は、バスレフや密閉型はほとんど研究していませんが、学生の頃から何台か造っていました。
結論から言うと、エンクロージャーの内部容積が大きい方が低域は出やすくなります。
と言っても限度はあると思いますが・・・。
内部容積に続いてバスレフのキモはやっぱりダクトの位置と口径、そして長さなんです。
バスレフの設計で必要な数値等が纏められているHPがありますのでご紹介しておきますネ。
内容は以前参考にしていた書籍に近似していますので、基本はコレなんだと思います。
https://kanon5d.web.fc2.com/audio/kouza13.html
密閉型とバスレフ形の違いと理論を詳しく解説した動画が有りました。
少しでも参考になれば良いのですが・・・
https://www.youtube.com/watch?v=hHWZfVUf17c
お求め頂いたFE103NV2専用機はそろそろエージングも終わりの時期ではないでしょうか?
その後の音の変化は如何でしょうか???
音の印象やご感想等もお寄せ頂けたら嬉しいです(o^∀^)